ビル等建物の飲用水の消毒
水道水は水道事業者(=水道局)によって水質基準に適合するよう浄水場などで次亜塩素酸ナトリウム(ピューラックスなど)を用いて消毒されています。
これを一次滅菌といいます。
これに対し、ビル施設内で建物の設置者や管理会社が滅菌機(次亜塩素酸ナトリウム注入装置)を設置し、水道事業者から供給された水道水を再び消毒することを二次滅菌といいます。
水道水は「直結方式」か「貯水槽方式」で給水されています。
近年、中高層の建物では浄水場から送り出される水圧のまま給水する「直結方式」が採用されています。
一方、ホテル・学校・病院等、一時期に多量の水を使用する建物では、いったん受水槽で水道水を受けてからポンプで直接または高置水槽を経由して、各階に給水する「貯水槽方式」が採用されています。
貯水槽方式の場合、水質が劣化しないよう点検や清掃、保守管理等の衛生管理を行う必要があり、それでも水道水の遊離残留塩素が一定に満たない場合に二次滅菌が必要となります。二次滅菌によって安全で衛生的な水が得られるようになります。
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管理法)」、「建築物環境衛生維持管理要領」では次の通り規定されています。
「給水栓における水に含まれる遊離残留塩素の含有量を0.1mg/L(結合塩素の場合は0.4mg/L)以上に保持できない場合は、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素剤の点滴注入設備などを用いて消毒を行ない、その適正な管理をはかること」
*直結式の場合は蛇口から出る水の衛生管理者は水道事業者ですが貯水槽方式の場合は貯水槽、給水管などの給水設備及び水質の衛生管理は建物の設置者、管理者が責任を持たなければなりません。
次のような建物の場合、水道水が給水栓から出てくるまでの過程で遊離残留塩素濃度が低下しやすいため、二次滅菌を必要とする可能性があります。
残留塩素測定器DPDテストキットまたはフォトメーターCL-2で定期的に遊離残留塩素を測定してください。
必要な残留塩素(上記参照)が得られない場合はオーヤラックスまでお問い合わせください。